病院内の空調管理について

 病院などの医療施設は、体調管理に配慮が必要な患者が診察や入院しているので、快適且つ安全な室内環境・維持が求められます。

 これらは空調設備が、温度、湿度、換気を管理することで保たれており、感染症対策においても重要な役割を果たしています。

 病院担当者の中には、空調管理で求められている事や、空調設備の更新等、どうしたら良いか?お考えになることもあるかと思います。

 今回は空調設備へ求められる項目や注意事項、既設空調設備から新たな空調設備への更新についてのポイント等、お話ししていきます。

 病院空調に求められる項目は大きく4つあります。

「温調」「調湿」「換気」「静音」です。

温度調整各区域において、最良な温度設定がなされています。
外気との温度差により、様々な健康リスクを招くこともあります。
例えば、病室での夏場は26℃前後、冬場で22℃前後
湿度調整温度調整と目的が同じ部分もございますが、湿度を調整することで肌の乾燥、熱中症の予防、そのほかにはウイルスや細菌が飛沫、菌繁殖の抑制し予防することもできます。
例えば、湿度40%程度に保つことで飛沫感染を予防することができます。
換気院内をクリーンに保つため、または感染症対策には換気が重要です。
とくに共用部において、受診患者の咳・くしゃみ等による飛沫感染を予防。
病棟での食事、食堂での飲食時においてもニオイが気になる場合もあり。
静音病院で入院される患者にとって、常に空調設備の稼働音・送風音がある状態はストレスとなります。(特に就寝時)
院内の快適空間には、静音な空調設備が求められます。

 病院規模、地域、立地条件、水質調査、医療機器構成が多い場合の機器による発熱量や性能維持、これらが加味された温熱環境設計がなされたオーダーメイド空調になると思います。

 病院経営においては、イニシャルコストは抑えて選定する必要がありますが、しっかりと温熱環境設計された空調設備は、コストは増しますが、導入後のトラブル・不満・失敗になるケースは起こりずらいと考えます。

 空調設備は、定期メンテンナンスが必須となり、12年前後で更新が必要とされることが多いです。

 設備の老朽化は、エネルギー効率の低下・維持費・ランコスが増大して、最悪の場合、空調設備が停止することが経営上の最大のリスクとなりますので、設備更新計画 が重要となります。

 病院空調は24時間365日フル稼働していますので、定期メンテナンスが容易となるような設計であるべきだと考えます。

 長期的に運用されるわけですから、部品交換、修理効率の良い設計であったり、冗長設計等も考慮されると、トラブル対応時に低コストで回避できたりと、イニシャルコストだけで判断することは避けましょう。

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