医療接遇について

医療における接遇とは、一般的な接遇とは違って単に丁寧に接すれば良いわけではなく、来院する患者・家族の不安を和らげ、寄りそった応対が求められます。
最近では開業前に接遇研修を実施されることも多くなってきましたが、看護師、コメディカル、医療事務だけではなく、経営者である医師も含めて、患者・家族に接する全てのスタッフが同じ基準で医療接遇を実施しなければなりません。
前回ブログでも触れましたが、ソフト面の対策として、今回は「医療における接遇」についてお話ししていきます。
医療接遇の重要性
開業医の中には「それなりの実務経験があれば接遇くらい身についているのではないか」「面接時には礼節をわきまえた応対だったので問題ない」この思考はNGです。
冒頭お話ししたように、単に丁寧であれば良いわけではなく、患者・家族の不安が和らぎ、寄りそった応対が求められますが、それぞれ個々の基準があるので、これでは同じ基準で医療接遇体制は整いません。
医療機関を受診される患者・家族は、痛みや不安や緊張といった負の状態であることが多く、状態を理解した上で、心遣いや気遣い、表情一つとっても大事であり、なにより「親切・丁寧な接遇で安心安全な医療が受けられる環境」を患者・家族は求めているのではないでしょうか。
このように万全な医療接遇体制の元、患者評価を上げることは重要であり、様々な利点があります。
・集患数の増加=増益
・スタッフの定着率向上=経営の安定化
・職場満足度の向上=優秀なスタッフ間の連携・教育体制が整う
・インシデントやクレームの減少=応対力・スキルアップ体制が仕組化されている
・他院との差別化=優れた医療機関は他社評価で決定される
医療接遇のポイント

| 項目 | ポイント例 |
| 身だしなみ | ・清潔感のある服装と髪型を意識する ・爪は短く清潔に、派手なアクセサリーは避ける |
| 挨拶 | ・明るく元気に挨拶する ・相手の目を見て笑顔で対応する |
| 表情/笑顔 | ・自然な笑顔を心がける ・目元で笑顔を表現する |
| 態度 | ・背筋を伸ばしてよい姿勢を心がける ・歩き方、処置、物の受け渡しを丁寧に行う |
| 言葉遣い | ・声のトーンや話すスピードを意識する ・専門用語より、わかりやすい言葉で説明する |
まとめ
例えば、「傾聴して患者に寄りそう」という共通意識の元、その実現には5原則があって、どのように全スタッフで実践していくかということですが、形式的に動画受講して個々にまかせるのではなく、院内リソースで賄う場合は、管理者が講習受講して、院内で実践しながら講習会を開催されるのも良いかもしれません。
体制的に難しいということであれば、講師派遣型の医療接遇講習を行うことが最良ではないでしょうか。
開業前に必ず対策しておきたいところです。
開業前にゼロベースから構築、患者評価を上げていくことは簡単ですが、一旦他者評価下げてしまうと何倍もの労力・コストを要してしまいますので、軽んじることなかれ、医業経営の上で重要事項としてお考えください。
ご相談はSMAへ
SMAでは、医療業界に精通した専任コンサルタントが、医院開業をお考えの医師、経営改善や医業承継にお悩みの医療・介護機関に向けて、医業経営や医療・介護施設の立ち上げ、移転や建替え、施設ブランディングに関する特有の課題に対応しています。
特に弊社拠点のある青森県での小中規模施設開業においては、地域特性を理解したエリアマーケティングをはじめ、地元企業と連携したアフターフォロー体制の構築、経営面に配慮した設備計画の提供により地域に選ばれる施設づくりに貢献いたします。
今後開業を検討される医師や経営者のみなさまに少しでも多くの選択肢をお示しできるようご支援いたします。
外部の知識やアイデアなどの資源を活用し、そこで創出したイノベーションを理想のかたちにしていく、それがSMAが目指すトータルソリューションです。



